第四段階 精神革命の到達レベルの限界

精神革命の段階で生まれたそれぞれの思想、哲学には、長所と短所があります。


柔軟性を失って思考体系、思考回路が固定化されたものは、
宗教に似たイデオロギーとなって、他者の観点を拒絶するようになるため、
観点の違いによる見えない思想戦争が生じていると言えます。


人間の精神理性が大きく発達した結果、
「自分の観点、思想、哲学が絶対正しい」という見えない意志が固くなっていきます。


また思想や哲学といった内面的な精神性の開発は、
特に政治と経済に関わる社会科学上の問題と分離する事ができないので、
必然的に現実の社会や政治へ影響力を及ぼします。


ですから、人と人がわかりあえない、
組織と組織が協力できないという根深い問題は、
人類の精神革命の到達レベルの限界をそのまま繁栄していると言えます。


一般に神本主義から人本主義へと呼ばれる、
西洋を中心に起こった精神構造の大転換は、
科学技術の飛躍的発展へと繋がり、
その後の人類歴史に大きく貢献する一方で、
現在でも解決されていない多くの悲劇と惨劇を生み出していく事になります。


第五段階の革命である「科学技術革命」の歴史を分析する事で、
国家や文明レベルの問題点を検証していきます。